SAPのソリューション

デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進などの経営課題の解決に向けて、ERPソリューション、クラウドアプリケーションや開発・運用基盤を組み合わせて、グローバルなエコシステムを構築のためのソリューションです。

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業種や規模によって企業の課題は経営課題、業務課題、システム課題など多様です。さらにそれぞれ課題は単一分野の課題だけではなく、相互に関連することで複雑になっています。

GSLが提供するサービス

様々な業種に関する技術・ノウハウに裏付けられたソリューション力をベースにした豊富な SAP Business-all-in-one テンプレートワンストップサービス体制で、導入から保守までをサポートします。

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企業情報

日系企業のグローバル展開に伴う、システムのグローバル化需要に応えるために、NTTデータグループにおけるSAP事業の中核会社を設立し、国内のグループ会社に分散しているSAPソリューション、業務ノウハウの一体化を図り、戦略的な事業経営を目指します。

SAP HANA Cloudとは?

SAP社が2019年に提供を開始した「SAP HANA Cloud」は、従来の「SAP HANA」のクラウド版であることはもちろんですが、クラウドネイティブで設計されたサービスとして、様々な新機能が搭載されています。

今回のコラムでは、「SAP HANA Cloud」の特徴やその機能。そして、SAP社が描くコンセプト「インテリジェントエンタープライズ」の実現を目指すための「SAP HANA Cloud」の活用方法を解説します。

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SAP HANA Cloudとは

2019年、SAP社は「SAP HANA」をクラウドで利用できる「SAP HANA Cloud」の提供を開始しました。2020年春からは、日本のデータセンターからも「SAP HANA Cloud」の提供が始まりました。

これまで、オンプレミス環境向けの「SAP HANA」をAmazon Web Services(AWS)などのクラウドサービス上に搭載し、PaaSとしてSAP社のパートナー企業が提供するサービスは存在していました。また、SAP社も、同社のクラウドプラットフォーム上で「SAP HANA Service」を提供しています。これらは、オンプレミス版のSAP HANAのソフトウェアをクラウド上に乗せたものです。

「SAP HANA Cloud」は、「SAP HANA Service」をリブランドした後継サービスで、今まで以上にクラウド環境で利用を見据えて、機能を大幅に強化しています。


従来のSAP HANAとの違い

2020年で提供開始から10年となる「SAP HANA」は、2020年5月時点で、世界で32,400社以上が利用していると言われています。「SAP S/4HANA」をはじめとする、SAP製品のアプリケーションのデータベースとして活用されることはもちろん、アナリティクスやレポーティングなどのデータ利活用の基盤として、SAP製品アプリケーション以外のシステムでも、多くのユーザーに利用されています。

SAP HANAの特徴は、カラムストア型リレーショナルインメモリデータベースを活用した高速処理です。通常のデータベースは、データをハードディスクなどに記録し、データを利用する際には、メインメモリ上にデータを読み出し、CPUで処理します。一方、インメモリデータベースでは、すべてのデータの記録や処理をメインメモリ上で行います。データをハードディスクに書き込む、そしてそこから読み出す処理が不要のため、従来のデータベースに比べ高速にデータを処理できるのが特徴です。

「SAP HANA Cloud」は、この「SAP HANA」をクラウド環境で使用できるサービスであり、「クラウドネイティブ」であることを活かして様々な機能強化が図れます。


SAP HANA Cloud主な機能とメリット

「SAP HANA Cloud」は、データベースの仮想アクセス機能が拡充されたほか、データを利用頻度や重要度別に階層化して管理する機能などが利用可能です。さらに、コンテナベースの仮想化技術を活かし、メモリやCPU、ストレージを柔軟に拡張できます。

仮想アクセス機能の拡充により、Oracle、SQL Serverなどのデータベースに加えて、AWS、Microsoft Azure、Google Cloudなどの様々なデータソースもサポートできます。これにより、オンプレミスやさまざまなクラウド環境で稼働するHANA以外のデータソースを、HANAのテーブルと仮想的に統合して活用でき、「SAP HANA Cloud」をあらゆるシステムを統合したデータ活用のゲートウェイとして活用することが可能です。また、使用頻度の低いデータをストレージに移動して、メモリ上と一体的に管理する機能が搭載されました。データのアクセス頻度や価値によって配置する場所を階層化することで、性能と費用の最適化を図ります。

そして、Kubernetes(クーバネイティス)というコンテナベースの仮想化技術を採用し、メモリやCPU、ストレージを柔軟に拡張できます。クラウドネイティブのアーキテクチャーを活用したことにより、ビジネスの状況やシステムの負荷に応じて、柔軟かつきめ細やかに対応することが可能です。

このように、「SAP HANA Cloud」では、クラウドネイティブであることを活かし、HANAをより便利に活用するための機能が搭載されています。

SAP HANA Cloudの活用と今後の方向性

SAP社は、「SAP HANA Cloud」に合わせ、「SAP Data Warehouse Cloud」の提供も開始しました。

「SAP Data Warehouse Cloud」は、「SAP HANA Cloud」 のインメモリデータベースを基に構築されたクラウドデータウェアハウスソフトウェアです。しかし、単なるクラウド型のデータウェアハウスではなく、ビジネスユーザーがデータを活用するためのプラットフォームとして利用することを念頭に設計されています。

「SAP Data Warehouse Cloud」は、データベースのテーブル設計からデータ加工、アナリティクスツールを使ったビジュアライズまでを一元化されたプラットフォームで実現します。「SAP HANA Cloud」を利用して企業内の様々な種類のデータを統合し、さらに「SAP Data Warehouse Cloud」のアナリティクス機能で分析を行うことで、データからリアルタイムの洞察を得ることができます。

クラウドネイティブで、運用や管理性に優れる「SAP HANA Cloud」と「SAP Data Warehouse Cloud」を活用してデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)を進め、先端技術を活用するインテリジェント・エンタープライズへと成長しましょう。

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