株式会社NTTデータグローバルソリューションズ(本社:東京都江東区、代表取締役社長 大西 俊介、以下NTTデータGSL)は、ノベル株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長 河合 哲也、以下ノベル)のSUSE HA(High Availability:高可用性)クラスター機能を活用したSAP S/4HANA、Suite on HANA自動切り替えサービス提供を開始しました。
本サービスは、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsに標準装備されるHAソフトウェアSUSE Linux Enterprise High Availability Extensionを活用し、SAP HANA環境の高可用性を実現します。
【背景】
パフォーマンスの向上と、多種多様な情報活用を目的に、SAP S/4HANAを始めとするSAP HANAのプラットフォーム採用が増えています。
合わせて、SAP HANAの障害や災害対策は必要不可欠です。NTTデータGSLは、オープンソースのHA機能として定評高いノベル社のSUSE HA(High Availability:高可用性)クラスター機能SUSE Linux Enterprise High Availability Extensionを活用したSAP S/4HANA、Suite on HANA自動切り替えサービス「SUSE High Availability Service for SAP HANA」の提供を開始しました。
本サービスは、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsに標準装備されるHAソフトウェアSUSE Linux Enterprise High Availability Extensionを活用し、SAP HANA環境の高可用性を実現します。
【サービス概要】
SUSE High Availability Service for SAP HANAのサービス項目は下記になります。
- ◆概要
- HAに関する事前説明、KPI決定に関するコンサルティング
- パラメータシート入力支援
- HANA System Replication(HSR)の設定
- HA構成に必要なsoftwareのインストール実施
- パラメータシートに基づいたHA構成の構築実施
- 弊社試験項目に基づいた障害試験、切替試験の実施
- HA設定、及びHSRに関するKnowledge Transfer実施
- ◆構築期間
- 2週間 ~
- ◆価格
- 400万円 ~
【実地検証について】
NTTデータGSLは、「SUSE High Availability Service for SAP HANA」のサービス化にあたり、SAP Co-Innovation Lab東京(千代田区半蔵門)にて、HANAサーバとしてCisco Unified Computing System(シスコユニファイドコンピューティングシステム、以下Cisco UCS)使用し、自動切り替えの性能品質とパフォーマンスを検証しました。
電源断、カーネルパニック等、各種障害が発生した場合でも、問題なく自動で切り替わることを保証します。また、Cisco UCSとSUSE Linux Enterprise High Availability Extensionの組み合わせでは、システムにおけるハートビートが断絶し、スプリットブレイン※1状態となってもIPMI※2経由で、即座に片方のノードを停止する動作を実証しました。
これにより更に耐障害性を高めることが可能です。
- 1 両ノードがそれぞれ本稼働系のサーバだとして動作してしまう現象
- 2 IPMI(Intelligent Platform Management Interface):サーバーベンダやOSに依存する事なくエージェントレスでハードウエアの各種センサ情報の取得や遠隔操作を行うためのインターフェイス
【今後の展開】
今後、NTTデータGSLは「SUSE High Availability Service for SAP HANA」のサービス機能を強化し、SAP HANAにおける高可用環境構築をご提案します。 また、NTTデータGSLが提供するSAPシステムの移行サービス(SAPマイグレーション、SAPバージョンアップ)と組み合わせることで、SAP HANAの高可用環境への移行もご提案します。
【SUSE Linux Enterprise High Availability Extension とは】
SUSE Linux Enterprise High Availability Extensionは、オープンソースクラスタ化技術の統合スイートで、可用性の高い物理Linuxクラスターと仮想Linuxクラスターを実装できます。
構成と管理をすばやく効率的に行うため、High Availability Extensionにはグラフィカルユーザインタフェース(GUI)とコマンドラインインタフェース(CLI)の両方が備わっています。
さらに、HA Web Konsole (Hawk)も標準装備しているので、WebインターフェイスからでもLinuxクラスターを管理できます。
ノベル株式会社様からのコメント
ノベルは、このたびのNTTデータグローバルソリューションズ様の発表を心より歓迎いたします。SAPのソフトウェア開発プラットフォームとして採用されているSUSE Linux Enterprise Serverは、SAP HANAに最適なOSとしても推奨され、世界で5,800社以上のお客様がSUSE上でSAP HANAを利用しています。
今回の検証を通じ、「SUSE High Availability Service for SAP HANA」のサービス提供開始に貢献できたことを嬉しく思うとともに、SAP HANAに関する卓越したノウハウと経験を持ち、SUSEのHAソリューションにも習熟されたNTTデータグローバルソリューションズ様が本サービスを提供することによって、SUSE上での高可用なSAP HANA環境の利用が加速するものと期待しております。
ノベル株式会社
テクニカルセール本部 本部長 君塚 俊哉
シスコシステムズ合同会社様からのコメント
シスコは、このたびのNTTデータグローバルソリューションズ様の発表を心より歓迎いたします。SAP HANAのハードウェアプラットフォームとして認定されているCisco UCSサーバは、SAP Co-Innovation Lab東京でのSAP HANA検証サービスを1つの強みとして、HANA国内導入の実績を多数築いてまいりました。
今回、Co-Innovation Lab東京の設備とシスコの技術ノウハウを用いて、PoCに貢献できたことを嬉しく思うとともに、SAPの豊富な導入実績に裏付けられた、高い技術力をお持ちのNTTデータグローバルソリューションズ様が本サービスを提供することにより、信頼性の高いSAP HANAの利用がより加速するものと期待しております。
シスコシステムズ合同会社
専務執行役員 パートナー事業統括 高橋 慎介
<NTTデータ グローバルソリューションズについて>
株式会社NTTデータ グローバルソリューションズは、日本企業のグローバル展開に伴うシステムのグローバル化需要の拡大に対応するため、2012年7月に設立されました。NTTデータグループのSAPグローバル体制とともに、NTTデータの国内におけるグループ会社に分散していたSAPソリューション、業務ノウハウの一体化を図り、SAP® ERPシステムの導入から保守運用、拡張開発支援など、多岐にわたるサービスをワンストップで提供し、NTTデータグループにおけるSAP事業の中核会社として、企業の戦略的な事業経営をサポートしています。
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