プロジェクト収支管理とは?赤字プロジェクト削減を目指方法をご紹介
プロジェクトを完了し、利益をあげるためには、収支を適切に管理することです。そして、必要に応じて適切なリソースを投入し、無駄なコストを削減することも必要不可欠です。
今回は、赤字プロジェクトを生まないために、プロジェクト収支管理とその手法について解説します。
プロジェクト収支管理とは
プロジェクト収支管理とは、プロジェクトの収入と支出を管理することです。
プロジェクトが完了するまで、そのプロジェクトが黒字なのか赤字なのか分からないようでは、適切なプロジェクト収支管理ができているとはいえません。プロジェクトが進行している段階においても、常に収支を可視化することで、無駄なコストを削減し、追加の人員をはじめとするリソース投入すべきかの判断を的確に行うことができます。したがって、プロジェクトの赤字化を防ぐことに繋がります。
プロジェクト収支管理は、大きく計画・維持・改善の3つの活動があります。
まず、収支計画をたてます。ここで重要なのは、全体の収支だけではなく、プロジェクトの各段階においての収支計画をたてることです。プロジェクトの各段階において、どの程度の投資が必要なのか、どの程度の収入が見込めるのかを把握し、管理を行うための下準備を行います。
次のステップは、収支の維持です。
一度動き出したプロジェクトが、当初の予定通りに進むことは稀です。トラブルや顧客からの要望や仕様の変更などにより、予定していなかった支出を強いられることもあります。このような事態が発生した場合には、収支のバランスを元の計画に近づけるために何らかの対策をとる必要があります。
そして最後は、収支の改善です。
計画よりも支出を減らすことができれば、そのプロジェクトはより高い利益を生みます。プロジェクト進行中に、収支バランスの改善を継続的に行うことで、結果赤字プロジェクトを減らし、プロジェクトの利益率を高めることが可能です。
プロジェクト収支管理の重要性
プロジェクトの適切な収支管理は、赤字プロジェクトを削減するために不可欠です。
また、収支管理が正しく行われていれば、利益を確保するための最低ラインを見極めることが困難です。収支管理が適切にできていなければ、プロジェクト実施中に、追加人員の投入が必要になった場合、どの程度の追加であれば利益を維持できるのかが判断できます。
また、過剰にリソースを投入し、結果として赤字に転落するということが起きないようにするためにも、収支管理は重要です。例え利益が出ていたとしても、収支管理が正しくできていない場合、手元の資金が不足し、黒字倒産に追い込まれる事態も考えられます。どんぶり勘定ではなく、どのタイミングで入金があり、またどのタイミングで支出が発生するのか、収支管理を適切に行うことで、キャッシュフローを正確に把握しておくことが必要です。
プロジェクト収支管理が難しい理由とその原因
プロジェクト収支管理を的確に行うためには、売上や経費といった情報を正確に把握する必要です。もしこのような情報が社内の部署ごとにバラバラに保管されている。あるいは、別々の業務システムで管理していると、迅速に情報を集めることが困難です。そして、情報収集に時間を費やしてしまうと、時間の経過に伴い問題がさらに悪化することが考えられます。
プロジェクト収支管理にかかわる業務システムが複数あり、また相互に連携していないような場合には、どの情報が最新のものなのかが分からなくなる可能性があります。
そして、社内で業務システムの利用が徹底されておらず、そもそも情報が入力されないために正確な収支が分からない、というケースもあるでしょう。
また、計画と実績を別々に管理していることで、いつのまにか実績分は更新されていない。あるいは実績に応じて計画を修正することがおざなりになることもあります。このような事情でプロジェクト収支管理ができないことが、赤字プロジェクトを生む要因です。
プロジェクト収支管理の進め方
情報の分断や、リアルタイムでの把握の難しさといった課題を解決し、プロジェクト収支管理を効率的に行うには、プロジェクト収支管理に適したシステムの活用が有効です。
例えば、SaaS型プロジェクト管理アプリケーション「monday.com」を活用し、管理することが可能です。monday.comは、タスク管理やプロジェクト管理を起点に、チームと組織の効率的な業務管理を支援するアプリケーションで、複数のメンバーが情報を共有しプロジェクトを実行することを可能にします。また、プロジェクトの進捗状況とメンバーの進捗や課題を一元で管理できます。
NTTデータGSLは、monday.com社との業務提携により、NTTデータGSLが中堅、成長企業向けに導入サービスを提供しているSaaS型ERP製品、SAP Business ByDesignとmonday.comの連携テンプレートを提供します。これにより、現場プロジェクト管理とERPをデータ連携し、プロジェクト会計をリアルタイムで円滑に実現します。
そして、グローバルに展開が可能である製品同士を連携させることで、言語や通貨の異なる国や地域に応じた展開と、データの一元管理の両立が可能になります。
ぜひ、プロジェクトを適切に管理するために、それに適したシステムの活用を考えてみましょう。
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