SAPのソリューション

デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進などの経営課題の解決に向けて、ERPソリューション、クラウドアプリケーションや開発・運用基盤を組み合わせて、グローバルなエコシステムを構築のためのソリューションです。

お客様の課題

業種や規模によって企業の課題は経営課題、業務課題、システム課題など多様です。さらにそれぞれ課題は単一分野の課題だけではなく、相互に関連することで複雑になっています。

GSLが提供するサービス

様々な業種に関する技術・ノウハウに裏付けられたソリューション力をベースにした豊富なSAP S/4HANA導入テンプレートを用いて導入し、運用保守までワンストップサービス体制でサポートします。

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企業情報

日本企業のグローバル展開に伴うシステムのグローバル化需要の拡大に対応するために設立し、NTT DATAのSAPグローバル体制において、国内のグループ会社に分散していたSAPソリューション、業務ノウハウの一体化を図り、SAP事業の中核会社として、企業の戦略的な事業経営を目指します。

クラウドネイティブプラットフォームとは?
注目される背景とクラウドネイティブプラットフォームの導入メリットをご紹介

現在、多くの業界や企業で、システム開発・導入が活発になっています。自社ビジネスに合わせてシステムを構築することで、業務効率化やコスト削減、製品・サービスの品質向上、経営判断の最適化など、さまざまな効果が見込めます。最終的には、企業価値を高めることにもつながるでしょう。そのため、多くの企業がシステム開発関連のプロジェクト推進に力を注いでいます。

クラウドネイティブプラットフォームは、企業のシステム開発や改修およびリリースの迅速化に有効な仕組みです。

ここでは、クラウドネイティブプラットフォームを取り入れるメリットや、実現するための技術、ソリューションについて解説します。

ぜひご一読ください。

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INDEX

クラウドネイティブとは

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まずは、クラウドネイティブの意味と、混合しやすい用語との違いについて解説します。

クラウドネイティブとは

クラウドネイティブとは、「クラウドのメリットを最大限に利用して行うシステム開発および運用」を指します。

単純にオンプレミスのシステムをクラウドに移行するのではなく、クラウドを徹底的に利用するということがポイントです。

クラウドネイティブの考え方をもとに構築されたアプリケーションは、スペックの拡張が可能、可用性に優れている、障害発生時の復旧が容易であるなど、さまざまな利点があります。

クラウドファースト、クラウドバイデフォルトとの違い

クラウドネイティブと似た用語に「クラウドファースト」と「クラウドバイデフォルト」があります。これらは、クラウドの利用に対する重きの置き方が異なります。

クラウドファーストとは

クラウドファーストは、システムを構築する際は「クラウドでの実装を優先する」考え方です。

クラウドバイデフォルトとは

クラウドバイデフォルトは、システムを構築する際は「クラウドを第一候補として検討する」というニュアンスを含みます。

どちらもクラウドを重視する点では同じですが、クラウドネイティブのように、必ずしもクラウドを採用することが決まっているわけではありません。

クラウドネイティブが注目される背景

クラウドネイティブは、現代社会のニーズを満たすうえで重要な役割を果たす考え方として期待されています。ここでは、クライドネイティブが注目される背景について解説していきます。

企業価値を高めていくうえで必要不可欠な技術

現在は社会全体でDX推進が求められており、DXによりビジネスモデルが大きく変化している企業も多く存在します。デジタル化が進んでいる領域でビジネスを展開する場合、企業が自社の価値を高めていくためにもDXが重要となっています。

また、経済産業省も企業のDXを推奨しており、経営者向けにDXの活用に関するガイドラインとして「デジタルガバナンス・コード2.0」を公開しています。

このガイドラインでは、DX技術の活用戦略の考え方や、DX推進に必要な人材の育成・確保についてまとめており、企業がビジネス価値を向上するためにITとビジネスを一体的に捉えて取り組んでいくうえで、理解しておくべき内容といえます。

クラウドネイティブ技術の活用は、DXを推進していくうえで有効な手段の1つです。DXのさらなる普及に伴い、今後ますます多くの企業でクラウドネイティブの導入が進んでいくでしょう。

クラウドネイティブをはじめとするIT技術の利用の容易化

クラウドネイティブ関連の技術は、今後さらに容易に活用できるようになると予想されています。

クラウドネイティブを普及させるため、2015年にCNCF(Cloud Native Computing Foundation)という非営利団体が設立されました。Google、IBM、Intelなど世界的なIT企業の多くが創設に関わっており、現在では、トヨタ自動車など国内大手の企業もCNCFに加盟しています。

CNCFの主な活動として、以下3つが挙げられます。

  • 効率的なコンテナ管理ができるオープンソースシステム「Kubernetes」の開発推進
  • マイクロサービス管理フレームワークである「Istio」の開発
  • 分散ストレージをKubernetes上に実装する「Rook」の開発
  • CNCFの目的は、企業や社会へのクラウドネイティブ技術の普及や活用のサポートです。

    今後もCNCFでは、クラウドネイティブの技術発展に向けたプロジェクトが数多く立ち上がると予想されます。そのため、より多くの企業で、クラウドネイティブ技術を活用できる環境が整備されていくでしょう。

    参考記事

    クラウドネイティブプラットフォームとは

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    クラウドネイティブプラットフォームとは、クラウドネイティブの考え方を形にしたシステム開発および運用のための基盤です。

    利用することで、変化の激しい現代社会のニーズにも、リアルタイムで応えられるようになります。

    クラウドネイティブの技術を利用して細かい機能を1つひとつ独立して開発できるため、システム開発の大幅な効率化が実現します。たとえば、要件変更による追加開発、利用ユーザーが増えたことによる性能の拡張、各環境へリリース、本番運用時に重大な問題が発生した際のシステムの切り戻しなどの対応を迅速に行うことが可能です。

    このように、柔軟性の高いシステム開発ができることが、クラウドネイティブプラットフォームの最大の利点です。これは、社会的に需要が高まっているDX推進において、非常に価値の高いポイントといえるでしょう。

    DXは、社会のシステムやデータと自社を連携させ、トライアル&エラーを繰り返しながら推進させる必要があります。

    システムの急な要件変更は随時発生するため、局所的な機能の追加改修や切り戻しなどを行いやすいクラウドネイティブプラットフォームは理想的な仕組みとなります。

    クラウドネイティブプラットフォーム導入のメリット

    クラウドネイティブプラットフォームを導入するメリットについて解説します。

    導入、運用のコスト面

    クラウドネイティブプラットフォームは、オンプレミスと比べると、導入費用を大きく削減できます。クラウド上に構築して利用するため、物理的なインフラを用意する必要がありません。

    オンプレミスの場合、ハードウェアの構築に多くの費用がかかります。また、インフラの運用やセキュリティ対策を行うために、専門的な知識を持つ人材を雇用しなければならず、人件費も高額となる傾向があります。

    クラウドネイティブプラットフォームであれば、基本的にハードウェアに関する、インフラの運用やセキュリティ対策はクラウドサービスのプロバイダに任せることが可能です。クラウドサービスの利用料は発生しますが、オンプレミスに比べると、コストを大幅に抑えられるでしょう。

    さらに、クラウドネイティブプラットフォームでは、最初から実装されている機能を利用してシステムを実装することも可能です。すでに存在する機能で要件が満たせる場合は、追加での開発は不要となるため、コスト削減につながります。

    スタートアップ企業や中小企業など、予算が少ない企業であっても、クラウドネイティブプラットフォームを利用すればシステム開発や導入を積極的に推進できるでしょう。

    システム更新のスピード

    クラウドネイティブプラットフォームの利用は、アプリケーションのアップグレード対応においても大きなメリットがあります。

    クラウドネイティブのアプリケーションは、仕様変更などが頻発することをあらかじめ想定して作られています。いわゆるCI/CDやDevOpsの仕組みを導入しやすくなり、アプリケーションの開発と運用における各プロセスと、それらの連携を最適化していくことが可能です。

    CI/CD(Continuous Integration/Continuous Delivery)とは、主にシステム開発部分からそのリリースまでの工程を管理するうえで重要となる仕組みです。

    たとえば、開発者が開発した機能のプログラムがソースコード管理システムにコミットされた後、そのソースコードを静的解析や自動テストツールを利用してチェックし、問題がなければテスト環境にリリースする、といったプロセスが継続的に自動で実行される環境を構築します。

    また、テスト担当者による業務観点のテストや本番環境へのリリースの作業なども、CI/CDの仕組み上で管理されます。

    DevOpsは、Development(開発)とOperation(運用)の2つの言葉を合わせたもので、CI/CDと一緒に検討や導入が行われることが多い仕組みです。

    CI/CDはシステム開発における作業効率化に注力していますが、DevOpsは開発チームと運用チームの連携を最適化していくことに注力する概念といえます。

    システム開発のプロジェクトは、多くのチームが協力し合って推進していくものです。DevOpsは、チーム間のコミュニケーションの効率化や最適化を目指します。

    DXの活用が進む現代においては、企業がさまざまなデータを収集して社会のニーズを分析し、業務やビジネスモデルを迅速に改善していくことが求められています。そうした変化に合わせて、システムも改善していかなければなりません。

    迅速なシステム更新の仕組みを構築できるクラウドネイティブプラットフォームは、急速に変化するクライアントのニーズに柔軟に対応するために不可欠といえるでしょう。

    クラウドネイティブプラットフォームを実現する技術

    クラウドネイティブプラットフォームでは、多くの技術を利用することで効率的なシステム開発、本番環境への迅速なリリース、開発者と運用者の連携の効率化などを実現しています。

    特に重要な技術としては、マイクロサービス、サービスメッシュ、API、イミュータブルインフラストラクチャの4つが挙げられます。

    どれもクラウドネイティブを有効活用するうえで不可欠な技術です。

    マイクロサービスとは

    マイクロサービスは、システム設計のアプローチの1つです。

    サービスを細かい単位に分割し、それらを組み合わせていく形でシステムの設計・開発を行います。

    クラウドネイティブプラットフォーム上での開発は、このマイクロサービスの手法を利用し、1つの大きなアプリケーションを構築していきます。これにより、小規模な単位で開発、テスト、リリースが可能です。

    他の機能やシステムへの影響範囲を少なくするとともに、テストの範囲を限定することもできます。

    また、リリースも局所的に行えるようになるため、本番環境へのリソースの適用を短時間で実行できるでしょう。

    通常は、1つひとつの細かいサービスごとにコンテナが用意され、データモデルやデータベースも独立した形で実装されます。

    マイクロサービスの手法を適切に利用していくことで、大規模なシステムであっても機能追加や改修が容易となります。

    サービスメッシュとは

    サービスメッシュとは、「サービスの網」という意味で、主に通信やインフラにおける課題を解決するための仕組みです。

    クラウドネイティブのアプリケーションでは、多くのマイクロサービスを利用することになるため、サービス間の通信が複雑化します。そのため、通信に関する情報の収集、可視化、制御などを行う仕組みが欠かせません。

    具体的には、障害などが原因で応答ができなくなったサービスを切り離すことで影響を最小限に抑えたり、特定のサービスに対して想定上のリクエストが発生してしまった場合に、通信の制限やリクエストの分散などを行って課題に対応したりしていきます。

    また、サービスメッシュはシステムの運用だけではなく、開発においてもメリットがあります。たとえば、インフラストラクチャ層に機能を導入することができるため、言語にとらわれない機能を実装することが可能です。

    通常、クラウドネイティブのアプリケーションは無数のマイクロサービスから構成されるため、サービスごとに言語が分かれているケースがあります。

    たとえば、Javaで開発されているサービスとR言語で開発されているものに分かれていた場合、アプリケーション層に機能を実装してしまうと、その機能を利用できるサービスが同じ言語のものだけに制限されてしまいます。そのため、JavaとR言語でそれぞれ機能を実装し、修正が必要になった場合も、それぞれで修正を行わなければなりません。

    しかし、インフラストラクチャ層に機能を実装することで、言語に関係なく実装した機能を各サービスで利用できるようになります。

    APIとは

    APIとは「Application Programming Interface」の略で、ソフトウェアをつなぐインターフェースのことです。基本的に、マイクロサービスの連携部分はAPIで実装されています。

    マイクロサービスAがマイクロサービスBを呼び出す場合、Aがリクエストを送り、Bがそれに合わせたレスポンスを返します。このサービス間のリクエストとレスポンスのやり取りを、システム開発の現場ではAPI連携と呼び、この仕組みを使ってサービスを連携させながらシステムを構築します。

    また、サービス間の連携部分をAPIの仕組みを利用して実装しておき、他のサービスとの連携の際も同じAPIを利用して実装することも可能です。つまり、APIの利用によって、連携部分の開発の生産性向上を実現できます。

    イミュータブルインフラストラクチャとは

    イミュータブルインフラストラクチャは「変化しないインフラ」という意味で、主に本番環境での想定外の障害に対するソリューションを指します。

    クラウドネイティブのアプリケーションに限らず、一般的にシステムを運用する場合、本番環境への不具合の修正や、セキュリティパッチの適用が随時必要です。

    しかし、本番環境に手を加える行為は、運用上の大きなリスクにもなりかねません。不具合を修正したソースコードを適用することで、新たな不具合が発生してしまうおそれがあるためです。

    「ソースコードの適用後、不具合が見つかったから元に戻せばいい」という単純な話ではなく、元のソースコードを適用することも、またリスクになり得ます。適用手順のミスや、一度新しいソースコード適用してしまったことにより、元のソースコードを適用しても前とまったく同じ状態には戻らないケースもあるのです。

    こうした問題を解決するための技術がイミュータブルインフラストラクチャです。

    本番環境に何らかの変更を加える必要がある場合、元の環境とまったく同じものをもう1つ用意し、そこにソースコードの修正を適用して十分なテストを行います。そのうえで、現在の本番環境と新しく作った環境の切り替えを行います。

    万が一障害が発生した場合は、修正前のソースコードを適用するのではなく、旧環境に戻す形で切り替えが可能です。これにより、新たな障害を発生させずにシステムを運用していくことができます。

    SAP社が提案するソリューション

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    クラウドネイティブプラットフォームは、多くの企業がビジネスで利用するアプリケーションの開発や導入を進める際に利用されています。

    世界中で最も需要の高いERP製品を販売するSAP社も「SAP Business Technology Platform(SAP BTP)」というクラウドネイティブアプリ開発用のプラットフォームを提供しています。

    SAP BTPは、SAP S/4HANAをコアとして、業務用アプリケーションを開発・運用するための環境として最適です。

    SAP BTPの特徴とは

    SAP BTPは、主に以下3つの特徴があります。

    • プラットフォーム上にはあらかじめ多くのサービスが実装されており、クラウドネイティブのアプリケーションの開発、テスト、デプロイなどを効率的かつ低コストで行える仕組みが整っている
    • あらかじめ実装されているサービスは、オープンソースのCloud Foundryというプラットフォームを利用して実装されている
    • 一般的に利用されているパブリッククラウドやプライベートクラウド上で利用でき、Amazon、Microsoft、Googleなどが提供するクラウド上でも利用可能

    SAP BTPは、SAP製品を使っていない企業や、そもそもERPソリューションを使わない企業にとっても、利用価値が高いプラットフォームです。

    クラウドを優先またはクラウドのみを利用し、自社のシステム開発を推進する企業は年々増えています。

    SAP BTPにはクラウドネイティブの特性を活かした業務システムの開発と運用を進めていくうえで、最適な環境が整っています。

    SAP BTPの機能と有効活用できる領域

    SAP BTPは、主に4つの領域に関する機能が充実しており、ビジネスの効率化や新たな付加価値の創出を目指していくうえで有効です。

    データマネジメント

    データの保管、アクセス、加工、マージ、紐づけなど、データ操作を容易かつ効率化できます。

    また、環境のスペックに関しても、企業が必要とするレベルに合わせることが可能です。

    保管できるデータ容量を増やしたい、データへのアクセスを高速化したい、データの処理のスピードを向上させたいといったニーズに対応できます。

    データ分析

    自社で管理しているシステムやデータベースだけではなく、サードパーティなど外部から入手したデータも含め、機械学習などの技術で分析を行います。

    たとえば、ビジネスが事業計画通り進んでいるかどうかを、普段の業務データを取り込んでリアルタイムでの分析・可視化が可能です。

    想定外の結果が出ているプロセスなどを自動的に検知できるため、その対策を素早く実行できます。

    最新技術

    AIや機械学習、RPA、ブロックチェーン、IoTなどの最新技術をビジネスに取り入れていくことが可能です。

    たとえば、日々の業務のなかで繰り返し対応が必要なタスクの自動化を実現できます。

    かなり複雑な業務であっても対応可能です。SAP BTPで煩雑な業務に割く時間を削減することで、より創造的な業務にフォーカスしていけます。

    アプリケーション開発と統合

    自社のシステム開発や運用を最適化できます。

    たとえば、社会の変化によって改善されていく業務プロセスに合わせて、業務アプリケーションの改修や拡張などを行うことが可能です。これにより、ユーザーは常に生産性の高い業務システムで仕事を進められます。

    また異なるシステムを連携させることもできるため、SAP製品とSAP以外の製品であっても容易に連携が可能です。

    参考記事

    まとめ

    クラウドネイティブプラットフォームは、企業のシステムを構築していくうえさまざまなメリットがあります。社会の需要に合わせてシステムを改善していけるため、企業価値の向上につながります。

    今後、クラウドネイティブプラットフォームを活用する企業は、さらに増えていくでしょう。

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