SAPのソリューション

デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進などの経営課題の解決に向けて、ERPソリューション、クラウドアプリケーションや開発・運用基盤を組み合わせて、グローバルなエコシステムを構築のためのソリューションです。

お客様の課題

業種や規模によって企業の課題は経営課題、業務課題、システム課題など多様です。さらにそれぞれ課題は単一分野の課題だけではなく、相互に関連することで複雑になっています。

GSLが提供するサービス

様々な業種に関する技術・ノウハウに裏付けられたソリューション力をベースにした豊富な SAP Business-all-in-one テンプレートワンストップサービス体制で、導入から保守までをサポートします。

お役立ち情報

NTTデータGSLは日本企業のDX推進やグローバルビジネス展開の支援を提供しています。
GSL Tech Blogでは、最新技術に関するノウハウやナレッジをまとめています。
GSLコラムでは、製品情報だけではなく、トレンドや基本的な用語の解説などをまとめています。
関連資料ダウンロードでは、お客様の課題やソリューションをまとめた資料を用意しています。
GSLニュースは、SAPソリューションをはじめ周辺系システムとの連携を通じたDX推進など、最新の情報をメールマガジンでお届けします。
GSL University Journalは、企業内大学である「GSL University」における各研究室の教授等によるインサイトや成果報告、社員からの寄稿をまとめております。
ぜひご覧いただき、お役立てください。

企業情報

日系企業のグローバル展開に伴う、システムのグローバル化需要に応えるために、NTTデータグループにおけるSAP事業の中核会社を設立し、国内のグループ会社に分散しているSAPソリューション、業務ノウハウの一体化を図り、戦略的な事業経営を目指します。

デザインシンキングとSAP

2015年5月、大手コンサルティング会社のマッキンゼー・アンド・カンパニーが、デザイン会社LUNARを買収しました。LUNARは80人程度の会社ですが、ナイキやコカ・コーラなどの大手企業を顧客にもつ老舗デザイン会社です。

また、アクセンチュアもデザイン会社フィヨルド社やオーストラリアの独立系デジタルエージェンシーReactive Mediaを買収するなど、大手コンサルティング会社によるデザイン会社の買収が注目されています。

近年、伝統的なビジネススクールへのMBA出願数が減少する一方で、多くのグローバル企業が、幹部教育や研修の場として名門美術系大学やアートスクールを活用しています。日本においても、2018年10月からポーラ美術館が「ビジネスのためのアート・ワークショップ」を開設し、人気を集めています。デザインやアートがビジネスに有効である、活用できるという考え方が次第に主流となっているといえます。こうした流れの背景にあるのが、デザインシンキングという考え方です。

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デザインシンキングとは

デザインシンキング(Design Thinking)とは、デザインに必要な思考方法と手法を利用して、ビジネス上の問題を解決するための考え方です。こうした考え方が求められるようになった背景には、現代のビジネスで新しい価値を生み出すには、これまでとは全く異なるコンセプトやパラダイム、ビジネスモデルによる、非連続なイノベーションが求められているという事情があります。

課題が明確であり、それをいかに効率的に解決するかが求められた時代においては、科学的な管理手法が有効でした。より早く、より安く顧客のニーズに応え、目標を実現する企業が競争優位を持つことができました。

しかし現代においては、顧客のニーズは多様化しており、また、顧客自身も把握していない潜在的なニーズがあります。

例えば、フォードがより速い馬車ではなく自動車開発というイノベーションを起こすことができたのは、速い馬車が欲しいという表層的なニーズにとらわれず、より速く移動するために何が必要か、という課題を設定したからといえます。近年では、配車サービスのUber(ウーバー)や民泊仲介サービスのAirbnb(エアービーアンドビー)のようなサービスが、既存のタクシー市場やホテル業界のビジネスモデルを大きく変えました。

デザインシンキングでは、いきなり課題の解決を試みるのではなく、まず「真の課題は何か」を考えます。また、時間をかけて仮説を組み立て、課題解決のための計画を策定するのではなく、すぐに実行に移します。失敗することでより、早く学びが得て次に活かすことができるため、実行することが重要なのです。

デザインシンキングは、「人間中心」「ユーザー視点」「潜在的価値の発掘」といった観点から、共感力と創造力を駆使して科学的管理手法の限界をとデザインや感性の力で超えていこうとする手法といえるでしょう。

SAP社の取組み

日本ではERP大手として知られるSAP社ですが、「デザインシンキング」の世界においても先駆者として知られています。

SAP社の共同創業者であるハッソ・プラットナー氏(Hasso Platner)は、2003年、約39億円の私財を投じ、デザインコンサルティング会社IDEOのデビッド・ケリーらとスタンフォード大学のデザインスクールである「d.school」に出資しました。プラットナー氏は、ドイツのポツダム大学内にもデザインシンキングの研究機関「ハッソ・プラットナー・インスティテュート」を設立し、イノベーションを生み出すデザインシンキングの実践を教育に取り込んでいます。

当時のSAP社は、ERPソリューションの売上がほぼ全てを占めていました。プラットナー氏は、固定化したビジネスモデルに危機感を持ち、デザインシンキングを通じて、現状を打破しようと試みたのです。その結果、生まれたのが、インメモリデータベースの「SAP HANA」でした。HANAの開発の鍵となったのは、デザインシンキングの特徴でもある、「顧客ニーズを中心に据え、それをコアに製品やサービスを生み出す」というアプローチでした。既存製品の改善という従来型の手法では、「技術的に可能で、かつ利益が出る製品やサービス」の実現が優先されますが、それでは、「新たな価値を創造する」イノベーションは生まれません。プラットナー氏は、d.schoolやポツダム大学といった、外部の環境を活用し、顧客ニーズを中心に据えて開発を進めました。最終的に製品として完成したのはSAP社内でしたが、プロトタイプができるまでは、HANAの存在はできるだけSAPから遠ざけられていたのです。社内であれば、「技術的に難しい」あるいは「費用がかかりすぎる」といった声で頓挫していたかもしれなかったHANAの開発はこうして成功し、そして今では、非ERP製品の売上が、SAP社の売上全体の70%を占めるまでに成長しています。

SAP社は、デザインシンキングを「イノベーションを起こすための教科書」と位置付けており、世界各国でデザインシンキングのファシリテーター育成トレーニングコースを提供しています。日本においても、2018年6月からトレーニングの提供が開始され、SAP製品の導入有無にかかわらず、全ての業界・規模の企業が参加できます。

SAP社自身が活用し、その先駆者となっているデザインシンキングを、ぜひSAPソリューションの活用をご検討されているかたも試してみてはいかがでしょうか。

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